
「フォイト電気石」 新潟県糸魚川市周辺で産出される「フォイト電気石」(フォイト型トルマリン)は、国内でも珍しい鉱物であり、その美しい外観とともに、地質学的にも非常に興味深い特徴を持った天然石です。
フォイト電気石とは、トルマリンの中でも特定の成分配置を持つタイプであり、化学的にはリチウム・鉄・マグネシウム・アルミニウムなどの元素を含む複雑なホウ酸塩鉱物の一種です。
糸魚川周辺では特に“フォイト構造”と呼ばれる結晶構造をもったトルマリンが報告されており、これは主に低温・低圧条件下で生成されることが特徴です。
また、産出する母岩は流紋岩質凝灰岩に近い性質を持ち、姫川薬石と同じく、地熱活動や水成作用によって形成されたと考えられています。
実際に確認された標本の外観は、表面が滑らかで孔質が見られず、やや乳白色から淡褐色の母岩の中に、群青色~濃紺色の斑点状の結晶が無数に散在している様子が特徴的です。
この青色の斑点はまさにフォイト型電気石の特徴であり、トルマリン特有の強い光沢や硬質な質感をもって肉眼でも確認できるほど明瞭です。
また斑点の形状はランダムではありますが、しばしば縞模様や波打つような境界線を伴っており、地質学的にも興味深い形成過程を想像させます。
Inspector Alert V2(インスペクターアラートV2)によって測定された放射線量は、姫川薬石と同程度である0.2マイクロシーベルト毎時(μSv/h)前後が確認されました。
これは、自然界におけるごく微弱な放射線の範囲内であり、主に岩石中のトリウムやカリウム40、あるいは微量のウラン系列元素によるものと考えられます。
特に電気石は結晶構造の中にアルカリ金属やアルミニウムを取り込む性質があり、その過程でごく微量の放射性同位体が取り込まれている可能性も否定できません。
また、Inspector Alert V2はα線、β線、γ線のすべてを検出可能であるため、表面にごく薄く分布する微細な放射線源も捉えることができます。
こうした検出結果は、一般的な薬石(姫川薬石を含む)と比較しても同等の効能を期待する人々にとっては、十分に実用性があると評価される範囲です。
なお、糸魚川地域はフォッサマグナ(中央地溝帯)に位置しており、多様な変成岩・火山岩・堆積岩が混在する複雑な地質環境です。
その中で、フォイト電気石を含む母岩が選択的に形成されたことは、鉱物学的にも価値のある現象であり、コレクターからも高い関心が寄せられています。
また、姫川薬石のような多孔質で放射線をわずかに含む岩石と同様、このフォイト電気石共生石も「入浴用」「インテリア」「鉱物標本」として多方面での用途が見込まれます。
美しさと珍しさ、さらに微量の天然放射線という共通点から、フォイト電気石共生石はまさに「姫川薬石の兄弟石」とも呼べる存在であり、今後さらに注目が集まる鉱物といえるでしょう。
【一点物】お写真に写っている商品を発送致します 産地 新潟県糸魚川市 縦 約36mm 横 約118mm 厚さ 約71mm 重量 約460g True Stone 天然石の真実