
【一点物】天然パイライト 六角柱タワー 石英脈入り。
この六角柱タワーは、金属光沢を放つパイライト母岩の内部に、白~半透明の石英が脈状に走る産状を活かして研磨成形した“自立式”の標本です。
視覚的には黄鉄色の鏡面とサテン調の面が光を拾いつつ、白濁~半透明の帯が面を横断して現れ、金属と石英(クォーツ)の質感コントラストが一本の中で共存します。
六角柱という建築的なプロポーションが、パイライト特有の重量感を安定して受け止め、卓上展示での存在感を高めています。
形状は“クォーツの六角柱”を意識しつつも、素材は硫化鉱物のパイライト(FeS₂)です。
パイライトは本来は等軸晶系で立方体や五角十二面体を示す結晶が有名ですが、本標本は塊状のパイライトブロックを六角断面に磨いたお品です。
上面はポイント状に僅かに尖らせ、下面は平滑に仕上げた“自立式”で、台座を用いずに安定して立てられるのが実用的な利点です。
エッジは過度な鋭角にならないよう丸みを逃がしており、手に取ったときに指あたりが良い一方で、光の反射は十分に保たれています。
質感の見どころは二つあります。
ひとつはパイライト面の金属光沢です。
入射角が変わるたびに、冷たく銀色寄りに見えたり、真鍮色の温かみを帯びたりと、きらめきの表情が滑らかに遷移します。
もうひとつは石英脈の“ガラス質の白”です。
拡大画像のとおり、白帯は一様厚ではなく、くさび状に尖ったり、局所的に厚みが増したりしながら連続します。
面内に見える微細な段差や貝殻状の割れは石英の典型的な破面で、人工樹脂の均一膜や流れ模様とは明確に異なる読み取りができます。
金属と石英という物性の差が、見た目のコントラストだけでなく触感の差としても手の中に現れるのが面白いところです。
石英脈の成因を噛み砕いて述べると、パイライトの塊に微細な割れ目や空隙が生じたのち、低温~中温の熱水から析出したシリカがその隙間を充填し、再び岩塊を“縫い合わせる”ように固まったものです。
研磨面に現れた白~半透明の帯は、その充填痕の断面を私たちが覗いているということになります。
脈がときに蛇行したり、途切れ途切れに見えたりするのは、堆積と再割れが繰り返された時間の跡であり、一本ごとに異なる“地質のストーリー”を刻みます。
上の写真は、先端部に天然の石英脈(Quartz vein)が露出し、白~半透明の帯が母岩のパイライトにくさび状に入り込む様子を示しています。
脈内には微細な緑色鉱物(緑泥石~エピドート系と推定)が点在し、金属光沢とのコントラストが際立ちます。
天然の石英脈がパイライトに入り込んだ産状を示す観察写真です。
“練りのパイライト(再構成・モザイク・樹脂含浸)”ではありません。
マーケットで見かける“練りのパイライト(再構成・モザイク・樹脂含浸)”は、天然のパイライト小片を樹脂で固めてブロック化し、そこから六角柱等に成形したものです。
再構成材では面を一定幅で横断する均一な黒~灰の樹脂ラインや、半透明の樹脂パッチ、気泡や流れ模様が見られます。
本品が示す白帯は、樹脂ではなく天然の石英による脈です。
比重感は十分で、真鍮ピンで擦っても“樹脂だけが白く曇る”挙動は出ません。
一部の樹脂はブラックライトで蛍光することがあるため、判別の補助としても有効です。
天然パイライトと再構成材では仕入れ価格は雲泥の差がありますので、購入前のご確認にもお役立てください。
産地について 市場で六角柱等に磨かれる天然パイライトは、安定供給が可能なペルー産が中心です。
ワンサラ鉱山(Huanzala Mine)やその周辺鉱区では塊状~集合体のパイライトが豊富に産し、重量感のあるブロック材が六角柱タワー加工に向きます。
スペイン・ナバフン産は世界的に著名な“立方体結晶”の標本産地ですが、こちらは結晶単体のコレクション用途が主で、研磨タワーの原料にはあまり用いられません。
モロッコやロシア、中国の鉱山からも塊状パイライトが知られていますが、加工歩留まりとロット安定性の観点ではやはりペルー素材が頭一つ抜けます。
本ロットは全てペルー・ワンサラ鉱山(Huanzala Mine)産です。
この“天然パイライト(黄鉄鉱) 六角柱タワー”は、パイライトの重厚な金属光沢に、長い地質の歴史を刻んだ逸品です。
本品は石英脈を確認できます。
ぜひ10倍ルーペで細部を観察し、その表情をお楽しみください。
10倍ルーペでパイライトの細部を観察 10倍ルーペを覗いた瞬間、小さな地質の物語が立ち上がります。
白く細い石英由来の筋が金色のパイライト結晶を横切り、天然の黒鉱物が墨の飛沫のように散って固まった“瞬間”が至る所に見て取れます。
肉眼ではただの黒い線だった場所が、近接すると層や割れ、再封止の跡が折り重なる迷路になり、思わず時間を忘れます。
ルーペ越しに広がるこの鉱物の美しさにぐっと惹きこまれることでしょう。
【一点物】お写真に写っている商品を発送致します】 産地 ペルー アンカシュ県 ワンサラ鉱山 縦 約102mm 横 約23.9mm 厚さ 約19.4mm 重量 約139g
※天然石を研磨し加工しているため、クラック、欠け、割れ、傷等がございます。
宝石鑑別書ブログ True Stone 天然石の真実 1点物への当店のこだわり 天然石は、地球が長い時間をかけて生み出した、世界にひとつだけの結晶です。
同じ形や模様の石は二つと存在しません。
だからこそ、私たちは「一点物」に強くこだわっています。
「この石、なぜか気になる」「形に惹かれた」「光り方が美しい」 そんな風に、直感で選ばれるお客様が多くいらっしゃいます。
それは、石が持つエネルギーと、あなたの波長が共鳴している証かもしれません。
スピリチュアルな視点でも、一点物の天然石は特別な意味を持つと考えられています。
その石が放つ唯一無二の波動が、持ち主となるあなたと結びつき、深い繋がりを生むとされています。
選んだ石は、まるで「あなたのために地球が用意してくれた贈り物」のような存在になることでしょう。
当店では、それぞれの石を一つずつ忠実に撮影し、重さやサイズも個別に正確に記載しています。
写真は多角的に撮影し、細部までわかるよう心がけています。
そのため、届いた商品を手にした瞬間に「写真と全然違う」とがっかりすることがないよう、できる限りの情報をお伝えすることを大切にしています。
一方で、市場には「ランダム発送」と呼ばれるスタイルもあります。
これは代表的な石を10点前後撮影し、それを見本として、大まかなサイズ・形の範囲内で発送されるというものです。
利点は価格が比較的抑えられていることですが、どの形・模様の石が届くかは選べないという点で、一点物とは大きく異なります。
一点物は、ランダム発送品と比べて価格がやや高めになる傾向があります。
それは、一つ一つの石を忠実に撮影し、サイズや重量を正確に測り、詳細に掲載するという手間がかかっているためです。
しかし、本当に天然石が好きな方、石と向き合いたいと感じている方の多くは、そうした理由を理解し、すべて一点物を選ばれています。
なぜなら、「自分の手で選んだ、世界にひとつだけの石」との出会いこそが、天然石の最大の魅力だからです。
天然石は、見た目の美しさだけでなく、心との相性も大切にして選ぶものです。
あなたにとって、唯一無二の「たったひとつの石」との素敵な出会いがありますように。
心を込めて、お手伝いさせていただきます。