
スコレサイト(和名:スコレス沸石)"Scolecite"は、主に火山岩の空洞中に生成される沸石グループに属する鉱物であり、その繊細で美しい結晶構造からコレクターの間でも非常に人気の高い鉱物です。
化学式は、CaAl₂Si₃O₁₀·3H₂Oで示され、カルシウムを主成分とする含水アルミノ珪酸塩鉱物の一種です。
その結晶構造は単斜晶系に属し、針状もしくは束状、時には放射状に成長し、特に大きな空洞内では美しい球状の集合体として産出されることがあります。
本標本は、スコレサイトとスティルバイト(和名:スティル沸石)の共生標本であり、柔らかなベージュ色のスティルバイトの上に純白のスコレサイトが花のように咲き誇る非常に美しい造形を見せています。
スティルバイトは先に晶出した母岩的な鉱物で、板状~鱗片状の結晶を束ねながら形成され、その上に後期生成のスコレサイトが放射状に伸びることで、このような調和のとれた姿を作り出します。
ゼオライト(沸石)グループ特有の穏やかなエネルギーと美しい結晶の対比が、見る人に強い印象を与える標本です。
スコレサイト(和名:スコレス沸石)の最大の特徴は、非常に細く繊細な針状の結晶が密集し、放射状に広がるその外観にあります。
光を受けるとシルクのような柔らかい光沢を放ち、標本としての美しさに定評があります。
色は一般的に白色から無色透明ですが、時には淡いピンクや黄色を帯びることもあります。
ただし、色味は微量の不純物や共生鉱物の影響を受けるため、産地によっても微妙な差異が見られます。
この標本に見られる淡いオレンジ色の母岩部分はスティルバイトであり、両者が一体となって形成された姿は、インド産ゼオライト特有の芸術的な調和を感じさせます。
この鉱物が最も美しく産出されることで知られているのが、インド・マハラシュトラ州にあるナーシク周辺の玄武岩地帯です。
この地域は世界でも有数の沸石鉱物の産地として知られ、スコレサイト(和名:スコレス沸石)の他にもアポフィライト、スティルバイト、ヒューランダイトなど数多くの美麗な沸石鉱物が産出されています。
ナーシク産のスコレサイト(和名:スコレス沸石)は、結晶の成長が特に良好で、透明度と整った針状構造が際立っています。
また、母岩付きの大標本として産出されることも多く、スティルバイトを伴う共生標本は特に人気が高く、インド産の代表的な鉱物標本として国際的にも高く評価されています。
スコレサイト(和名:スコレス沸石)は結晶構造に水分子を含むため、加熱すると水分を失い変質してしまう性質を持ちます。
したがって、保存や取り扱いには注意が必要であり、特に直射日光や高温多湿の環境を避けることが求められます。
また、見た目の繊細さそのままに、結晶は非常にもろく壊れやすいため、輸送や展示の際には十分な緩衝材などで保護することが重要です。
特にスティルバイトとの共生標本は結晶の接点部分が脆弱なため、強い振動や衝撃を避け、水平に安定させて展示するのが理想的です。
霊的・ヒーリングストーンとしての側面では、スコレサイト(和名:スコレス沸石)は「心の平安」や「感情の浄化」を促す石とされており、精神的なリラクゼーションや瞑想に用いられることもあります。
その繊細な波動が持ち主のエネルギーを鎮め、心を整えるサポートをすると信じられています。
また、スティルバイトは「心の柔軟性」「人間関係の調和」を象徴する石とも言われ、両者が共生することで、精神面と感情面のバランスを整える組み合わせとしても注目されています。
鉱物学的にもヒーリング的にも魅力にあふれたスコレサイト+スティルバイト共生標本は、その美しさと希少性から標本鉱物としても価値が高く、コレクションの中でも際立った存在感を放ちます。
特にインド・ナーシク産のものは、世界中の鉱物愛好家から高い評価を受けており、まさに「天然の芸術品」と呼ぶにふさわしい逸品といえるでしょう。
※繊細が故に折れやすい結晶なのでお取り扱いにはご注意下さい。
尚、当店も梱包は十分にして発送致しますがどうしても若干の結晶の折れが発生する可能性がございますので予めご了承下さい。
本品は亀に似ているスコレサイト・スティルバイトです。
【お写真に写っている商品を発送致します】 産地 インド マハラシュトラ州 ナーシク 縦 約52mm 横 約107mm 厚さ 約73mm 重量 約226g 鑑別書ブログ ブログ True Stone 天然石の真実